非上場株式の売却は、評価・税務・契約など多岐にわたる専門知識が求められます。個人で判断するのは難しいため、第三者の視点から戦略的にサポートしてくれるコンサルタントの存在が重要です。本記事では、コンサルタントに依頼するメリットや、どのようなケースで相談すべきかを紹介します。
非上場株式の売却では、手続きや評価の進め方によって税負担や取引条件が大きく変わることがあります。こうした判断を個人で行うのは難しいため、専門知識と実務経験を持つコンサルタントに相談することで、状況に即した最適な選択がしやすくなります。ここでは、その主なメリットを見ていきましょう。
非上場株式の売却には、企業情報の整理、買い手候補との交渉、契約締結など複数の工程が関わるため、個人で進めると手間やリスクが増えやすいのが実情です。コンサルタントに相談すれば、専門知識と実務経験、人脈を活かして全体の流れを設計・調整してくれます。手戻りを防ぎつつ、取引を効率的に完結できる点が大きな利点でしょう。
非上場株式には市場価格がないため、客観的な算定が欠かせません。コンサルタントは企業の収益性や成長性、業界動向などを多面的に分析し、必要に応じて税理士と連携して評価プロセスを支援します。税理士による算定結果に加え、将来の事業計画や買い手側の意向を踏まえた助言も得られるため、より公正で納得度の高い取引が実現しやすくなります。
株式譲渡では、契約条項の確認や譲渡益の課税処理など、検討すべき項目が多岐にわたります。見落としひとつが後のトラブルにつながるおそれもあり、慎重な対応が欠かせません。コンサルタントは弁護士や税理士と連携し、手続き全体を俯瞰して管理・調整する役割を担います。法務・税務の抜け漏れを未然に防ぎ、安心して取引を進められる点が大きな利点です。
非上場企業では、株式が親族や従業員に分散し、経営方針をめぐって意見が食い違うことがあります。「自分の持ち株を整理したい」「関係を円満に終わらせたい」と考えても、当事者間だけでは話し合いが難航する場合も多いものです。コンサルタントに交渉方針の整理や第三者としての調整を任せれば、感情的な対立を抑えつつ、取引を円滑に進行させることができます。
事業承継には、親族や社員への引き継ぎ、外部企業への売却(M&A)など、いくつかの選択肢が存在します。どの道を選ぶべきか判断に迷う場合は、コンサルタントに相談するのが有効な手段です。会社の現状を客観的に分析し、実現可能な承継方法を整理することで、今後の方向性を見極めやすくなります。
一方で、親族や社内に後継者がいない場合には、買い手探索から外部承継までを一貫して支援できるM&A仲介会社への相談が適切と言えるでしょう。次の記事では、非上場株式売却を得意とするM&A仲介会社を紹介しています。
紛争に発展するおそれがある、またはすでに問題が顕在化しているケースです。たとえば、譲渡制限株式の承認が得られず手続きが止まっている、株主間で感情的な対立が生じているといった状況が典型例にあたります。コンサルタントは円満な取引を支援する立場であり、法的代理や紛争対応を担うことはできません。このような場合は、弁護士への相談を最優先とするのが適切です。
次の記事では、非上場株式売却に注力している弁護士法人を紹介します。
コンサルタントへの依頼費用は、会社の規模や案件の複雑さによって変動するため、一定の基準を設けることは難しいのが実情です。一般的には、着手金・中間金(基本合意時)・成功報酬といった区分で構成されることが多く、契約前に見積もりを取り、各費用の内訳を確認しておくと安心です。
非上場株式の売却支援を担うコンサルタントは、売却の目的や条件、スケジュールを丁寧に整理し、最適な進め方を設計する専門家です。株式の集約や事業承継などを検討している場合、初期段階で相談する相手として有力な選択肢となります。
一方で、法的な紛争や会社との対立がある場合には、弁護士など別の専門家への相談が適しています。
以下のページでは、非上場株式売却の状況・悩み別に相談できる事務所や会社を紹介しています。相談先選びの材料としてご活用ください。
非上場株式の取引は、上場株と違い法的手続きや税務対応が複雑なため、専門家への相談が不可欠です。
ここでは、弁護士・税理士・M&A仲介会社の中から、目的別に信頼できる3つの相談先を厳選してご紹介します。
一部の株式買取業者は、無登録での営業や詐欺的な手法、非弁行為(弁護士でない者が弁護士の業務を行うこと)など違法性が問題視されており、大阪高等裁判所2024年7月12日判決では株式買取業者の行為が非弁行為にあたると判断された判例もあります。また、高額買取をうたって実際は買い叩くケースもあるため、一定のリスクがあることを理解したうえで相談することが重要です。
株式買取に詳しく、M&Aやファイナンス理論の知見があることが重要です。対応実績と交渉力を事前に確認しましょう。
資産税・自社株評価に強い税理士法人か確認。M&Aや法務に対応できる他士業と連携しているかどうかも大切です。
業種や規模に合った買い手ネットワークを持っているかを見極めましょう。成約するまでのスピードもポイントです。