非上場株式の売却を進めるには、法務・税務・買い手探索など複数の専門分野が関わります。状況によって最適な相談先は異なるため、まずは自分の立場に合った専門家を見極めることが大切です。
このページでは、弁護士・M&A仲介会社・公認会計士など、非上場株式の売却を支援する主な専門家や企業の特徴を整理。目的や状況に応じ、どの専門家を選ぶべきなのか把握しましょう。
非上場株式の売却は、譲渡制限や評価の問題などから、上場株式のように自由に売買できず、法的なトラブルが生じやすい領域です。弁護士は定款や株主間契約の確認、譲渡承認の手続き、交渉時の代理・同席などを通じて法的リスクを防ぎます。会社との関係がこじれている場合や、買取を拒まれている場合は、最初に検討すべき相談先です。
非上場株式の売却では、買い手候補の不足が大きな課題となります。M&A仲介会社は、独自のネットワークやデータベースを活用し、売り手と買い手のマッチングを支援。
親族や役員以外への第三者譲渡を検討しているものの、候補企業の探索や条件交渉を自力で進めるのが難しい場合に、適した相談先です。
非上場株式の売却を扱うコンサルタントは、売却の目的や希望条件、想定スケジュールを整理し、実現可能な進め方を設計します。弁護士や仲介会社のように直接手続きを行うわけではありませんが、全体像を整理し、今後どの専門家にどのような形で依頼すべきかを明確にする役割を担います。
売却の方法や進め方を検討し始めたばかりで、まず現状を整理したい人に適した相談先です。
非上場株式を自社で直接買い取る業者もあります。買い手探しや交渉の手間をかけずに現金化できる点が大きな利点といえるでしょう。一方で、法的制約を踏まえない取引や、著しく低い価格を提示する業者も存在するため、慎重な見極めが求められます。
早期の現金化を希望する場合の選択肢となりますが、取引条件やリスクを十分に把握したうえで判断することが肝要です。
非上場株式は市場(証券取引所)で流通しないため、通常の証券会社では売買の仲介を行えません。ただし、大手証券会社の中には、投資銀行部門(IB部門)やプライベートバンキング部門を通じて、非上場株式の売却やM&Aを支援できるケースもあります。
取引規模が大きく、企業価値評価や資本戦略まで含めて検討したい場合に相談先となります。それ以外のケースでは、弁護士やM&A仲介会社への相談が現実的です。
市場価格が存在しない非上場株式では、適正な評価額の算定が重要になります。株価算定や税務上の取扱い、節税対策を相談したい場合は、公認会計士や税理士が適しています。公認会計士はDCF法や純資産法などを用いた企業価値評価を、税理士は譲渡所得の計算や節税設計を担当し、法務以外の数値面をサポートします。
非上場株式の名義書換や相続などの事務手続きは、信託銀行に委託できます。ただし、売買の仲介やM&Aの実行支援といった実務対応は行わないため、実際の売却を進める際には、弁護士や税理士、M&A仲介会社など他の専門家との連携が必要です。
非上場株式の取引は、上場株と違い法的手続きや税務対応が複雑なため、専門家への相談が不可欠です。
ここでは、弁護士・税理士・M&A仲介会社の中から、目的別に信頼できる3つの相談先を厳選してご紹介します。
一部の株式買取業者は、無登録での営業や詐欺的な手法、非弁行為(弁護士でない者が弁護士の業務を行うこと)など違法性が問題視されており、大阪高等裁判所2024年7月12日判決では株式買取業者の行為が非弁行為にあたると判断された判例もあります。また、高額買取をうたって実際は買い叩くケースもあるため、一定のリスクがあることを理解したうえで相談することが重要です。
株式買取に詳しく、M&Aやファイナンス理論の知見があることが重要です。対応実績と交渉力を事前に確認しましょう。
資産税・自社株評価に強い税理士法人か確認。M&Aや法務に対応できる他士業と連携しているかどうかも大切です。
業種や規模に合った買い手ネットワークを持っているかを見極めましょう。成約するまでのスピードもポイントです。